田川平プロフィール

 長崎県長崎市生まれ。
 田川は30歳で渡米し、26年間米国でテニスコーチとして活躍してきた。
 パワーもスピードも桁違いの現地のプレーヤー達を指導する中で、それまで日本で学んだテニス理論を根本的に揺さぶられる厳しい現実に直面する。
「この激しい競争社会で、パワー、スピードに勝る彼らに対抗し、打ち勝つためには独自のものを見つけなければだめだ」
  手がかりを求めて模索していた田川が出会い、ショックを受けたのが武術研究家・甲野善紀氏の身体技法だった。

 甲野氏との出会いをきっかけに、さまざまな武術家や、武術と関係の深い身体技法の研究者と交流し、実際に稽古を重ねながら、武術の技法を習得してきた。
  しかし、田川が目指したのは趣味として武術が上手くなることではなく、あくまでテニスコーチとしての指導技術改革だった。

 

 「日本の伝統武術をそのまま学んだからといって、テニスが上達するとは限りません。ただ、帰国してから、私が目にした日本のテニスの指導法はあまりにもおかしなところが多く、若い選手の上達を妨げています。私は甲野先生の武術に、テニスの技術を向上させる様々なヒントが隠されていることに気づきました。そういう視点で見ると海外の有名選手はみんなとても武術的な動きをしてるんですね。なぜお膝元の日本でそういう選手を生み出すような指導ができないのか? 武術の身体技法を活かせば必ず優れたテニスプレーヤが誕生します。そのための指導法を生み出すことが私のテーマになりました」という田川。

 

  これまで地道に積み上げてきた田川の研究成果は先年、日本プロテニス協会で発表されテニス界でも少なからぬ注目を集めた。
 それを契機として「古武術テニス理論」の普及とともに選手および指導者の育成が田川の次のテーマとなっている。

  さらにその後、アマチュアテニス愛好家、プロテニスコーチ、武術研究者などを集めて開催した「古武術テニスのススメ」という一般向けセミナーも好評で田川理論の普及活動を本格的に指導させた。
 
 田川の研究は、テニスに限らず、野球、バスケット、サッカー、ゴルフなど幅広いスポーツ分野において応用できるため2017年に「武術とスポーツ研究会」を発足させ、この分野に関心のある有志による田川理論の学習と普及活動を行なっている。
 
 田川がそのスポーツ指導法を構築する上で参考にした武術および身体技法は、
 空手、合気道、甲野善紀氏の「松聲館武術」、中島章夫氏の「動作術」、中村考宏氏の「構造動作研究会」、平沼成基氏の「武術と殺陣の研究会」など。
 現在は斎藤豊氏の「江東友の会」で抜刀術と合気道、野村暁彦氏の「倭刀術稽古会」で中国武術の苗刀を学んでいる。